額に入ったまま押し入れや物置に立てかけられた絵――。絵画・美術品は、作家やジャンルによって評価が大きく分かれる遺品です。同じ「絵」でも、手描きのオリジナルと印刷の複製では、価値がまったく違います。
このページでは、値段がつく可能性がある絵画の見分け方(サイン・版画のエディション・証明書)と、複製との違い、やってはいけないこと、査定の進め方をまとめました。掛軸・書は骨董・掛軸のページで扱っています。
絵画の価値は、素人には判断が難しい品です。「たぶん複製だろう」と決めて捨てる前に、サインとエディションだけ確認してください。そこに手がかりがあります。
絵画の評価は、ここが出発点です。
絵画には大きく分けて、手で描かれたオリジナル(油彩・水彩・日本画)、作家が刷りを管理した限定版画(リトグラフ・木版画など)、そして印刷された複製画・ポスターがあります。前の2つは評価の対象になりますが、複製画は値段がつきにくいのが実情です。
ただし、その判断こそ素人には難しいものです。「複製だろう」と思い込んで捨ててしまうのが、いちばんもったいないケースです。
次のようなものが出てきたら、処分の前に確認する価値があります。
| 種類 | 見るところ・具体例 |
|---|---|
| 油彩・洋画 | キャンバスに描かれた油絵。画面や裏にサイン、額裏にギャラリーのラベル |
| 日本画 | 岩絵具で描かれたもの。落款(らっかん)や印があるもの |
| 版画 | リトグラフ、シルクスクリーン、木版画。鉛筆サインとエディション番号 |
| 水彩・素描(デッサン) | 作家の手描き。小品でも作家物なら評価されることがあります |
| 書 | 著名な書家の作品。掛軸仕立てのものは骨董ページも参照 |
| 彫刻・ブロンズ | 作家名の刻印、エディション番号のあるブロンズ像 |
額の裏に、画廊のラベル、作品名・作家名を書いた紙、展覧会のシールが貼られていることがあります。これらは価値を判断する重要な材料です。はがさず、そのままにしてください。
難しい真贋判断は専門家に任せるとして、手元で確認できる手がかりはこれです。
有名作家の名前があっても本物とは限らず、逆に無名に見えても評価される作家もいます。本物かどうかの判断は専門家の仕事です。ご自身で結論を出して処分するのは避け、そのまま見てもらってください。
絵画は表面がとてもデリケートです。手を加えないでください。
古い作品は、額から外す際に紙が裂けたり画面が傷ついたりすることがあります。額裏の情報も失われます。額装のまま見てもらってください。
絵の表面を拭くと、絵具がはがれたり、シミが広がったりします。ほこりが気になっても、そのままにしてください。
キャンバスや版画を丸めたり折ったりすると、ひび割れや折り跡が残ります。立てかけるか、平らに置いて保管してください。
当サイトは「なんでも売れます」とは書きません。値段がつきにくいものもお伝えします。
手描きでも限定版画でもない印刷物は、多くの場合、需要が限られます。ただし正規の限定品や人気作は例外もあります。
来歴をたどる材料がないと、評価が難しくなります。それでも作風から分かることがあるため、まとめて見てもらう価値はあります。
状態が悪いと評価は下がります。ただし作家物なら修復の対象になることもあるため、素人判断で捨てないほうが安全です。
絵画は大きく、ガラス入りの額は割れやすいため、運び方に注意が必要です。
額装された絵画は大きく重く、ガラスが割れる心配もあります。自宅まで来てもらえる出張査定なら、そのまま見てもらえて安心です。遺品整理の日程に合わせて呼べる点も利点です。
「これは複製だろう」と自分で選ばず、出てきた絵をまとめて見てもらってください。仕分けと真贋の判断は相手がしてくれます。
絵画以外にも、判断に迷う遺品があるはずです。先に全体を把握してから決めると、後悔が減ります。
このページについて
絵画・美術品の評価に関する記述は、買取事業者が公開している解説および美術品の一般的な取り扱い知識にもとづいています。買取価格を保証するものではなく、評価は品物の状態・時期・依頼先および真贋の判断によって大きく異なります。
・古物営業法/警察庁 ・訪問購入に関する相談事例/国民生活センター
・相続放棄について/法務省 ・相続財産について/国税庁
※ 真贋および価値の判断は、査定を行う事業者および専門家にご確認ください。