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遺品整理業者の選び方
― 必ず確認したい許可と、悪質業者の見分け方

最終更新:2026年7月25日

このページで分かること

遺品整理業者は数多くありますが、参入するのに国家資格は必要ありません。そのため、きちんとした会社もあれば、必要な許可を持たないまま営業している事業者も存在します。

このページでは、依頼前に必ず確認したい2つの許可、よく言われる「遺品整理士」の資格が実際どういうものか、そして悪質業者の手口と、トラブルにあったときの相談先までをまとめました。金額の安さだけで選ぶ前に、目を通してください。

当サイトは片付けを請け負う立場ではないため、業者側に不都合なことも書いています。判断の材料としてお使いください。

最重要依頼前に必ず確認したい2つの許可

ここが業者選びの核心です。この2つを確認するだけで、危ない事業者の多くを避けられます。

① 一般廃棄物収集運搬業の許可

ご家庭から出る不用品は「一般廃棄物」にあたります。これを回収して運搬するには、廃棄物処理法にもとづき、市町村長の許可(一般廃棄物収集運搬業許可)が必要です。この許可を持たずに家庭のごみを回収することは、法律上認められていません。

この許可は市町村ごとに出されるもので、新規に取得するのが難しいとされています。そのため、許可を持つ会社と提携して回収を行っている業者も多くあります。その場合は「提携先はどこか」を確認できれば問題ありません。

⚠ 「産業廃棄物の許可があります」は、家庭ごみの根拠になりません

産業廃棄物は事業活動から出る廃棄物のことで、ご家庭から出る不用品は対象外です。「産廃の許可があるから大丈夫」という説明は、家庭の遺品整理においては根拠になりません。混同しやすいところなので、聞かれたときは「一般廃棄物のほうの許可はありますか」と確認してください。

② 古物商の許可

遺品の中に価値のある品があった場合、買い取って再販するには古物商の許可(都道府県公安委員会)が必要です。「買取もします」と言いながらこの許可がない場合、本来なら買取を行えません。

買取もあわせて依頼したい場合は、この許可の有無を確認しておくと安心です。

許可の種類何のために必要か
一般廃棄物収集運搬業許可家庭から出る不用品を回収・運搬するため。遺品整理では必須(提携先が持っていれば可)
古物商許可遺品を買い取って再販するため。買取を依頼するなら確認したい
産業廃棄物収集運搬業許可事業から出る廃棄物用。家庭の遺品整理では根拠にならない
無許可の業者に頼むと、思わぬ形で巻き込まれることがあります

必要な許可を持たない事業者に依頼した場合、回収された品が適切に処理されず、不法投棄などのトラブルにつながる可能性があります。「安いから」で選んだ結果、思わぬ問題に巻き込まれることを避けるためにも、許可の確認は省かないでください。

正直な話「遺品整理士」の資格は、どう見ればいいか

業者選びの記事でよく「遺品整理士がいる業者を選びましょう」と書かれています。これは間違いではありませんが、前提を知っておいたほうがいいと思います。

遺品整理士は「民間資格」です

遺品整理士は、民間の認定協会が認定している資格で、国家資格ではありません。この資格がなくても遺品整理業を営むことは可能です。

ですので、「遺品整理士がいる=必ず良い業者」でもなければ、「いない=悪い業者」でもありません。

それでも、参考にはなります

資格を取得しているということは、遺品の取り扱いや関連する法令について学ぶ機会を持っている、という一つの目安にはなります。判断材料の一つとして見るのが適切な距離感です。

💡 優先順位をつけるなら

「遺品整理士がいるか」より、「一般廃棄物収集運搬業の許可があるか(または提携先があるか)」のほうが優先度は上です。前者は民間資格、後者は法律上の要件だからです。順番を間違えないようにしてください。

確認良い業者を見分ける7つのチェックポイント

問い合わせのときと、見積もりのときに確認します。全部そろっていなくても構いませんが、1と2は外せません。

💡 7番目が、意外と当たります

「許可はありますか」「追加料金はどんなときに出ますか」と聞いたとき、はぐらかす、話をそらす、逆に急かしてくる——こうした反応をする業者は避けたほうが無難です。誠実な会社ほど、具体的に答えてくれます。

注意悪質業者によくある5つの手口

消費生活センターには、不用品回収や訪問買取に関する相談が寄せられています。次のような場面に出会ったら、その場で契約しないでください。

手口1|「無料で回収します」と訪問してくる

無料をうたって訪問し、作業後に高額な料金を請求されるという相談があります。回収と運搬には本来コストがかかるため、「完全無料」には理由があると考えたほうが安全です。

手口2|その場で契約を迫る

「今日決めてくれれば安くします」「今から作業できます」と即決を促すケース。比較させないことが目的である可能性があります。持ち帰って検討すると伝えてください。

手口3|見積書を書面で出さない

口頭のみ、または「一式◯◯円」とだけ書かれた見積書。あとから追加請求されても、根拠を検証できません。

手口4|作業後に追加請求してくる

作業が終わってから「思ったより多かった」と上乗せを求めるケース。荷物を運び出されたあとでは断りにくく、そこにつけ込まれます。追加条件を事前に書面で確認しておくことが防御になります。

手口5|貴重品を安く引き取ろうとする

片付けのついでに「これはうちで処分しておきます」と、価値のある品をまとめて持ち帰るケース。値段がつきそうなものは、先に別で査定を取っておくと防げます。

片付けを頼む前に、値段がつきそうな品を無料査定してもらう(バイセル)

どんな品に値段がつくのか、品目リストで確認する

実践見積もりのときに聞くべき質問

そのまま読み上げて使える形にしました。答え方も含めて、業者の姿勢が分かります。

質問確認したいこと
一般廃棄物収集運搬業の許可はありますか?
提携先の場合、どちらの会社ですか?
法律上の要件を満たしているか。最重要の質問です
見積書は書面でいただけますか?
内訳は項目ごとに分かれますか?
あとから検証できるか。「一式」だけなら要注意
追加料金が発生するのは、どういう場合ですか?当日の上乗せを防げるか。曖昧なら避ける
買取もお願いできますか?古物商の許可はありますか?買取の可否と、その扱い方
キャンセルする場合、料金はかかりますか?比較検討する余地があるか
💡 1社だけでは判断できません

同じ質問を2〜3社にすると、答え方の違いがはっきり出ます。料金の比較以上に、対応の比較が参考になります。

もしもの時トラブルにあったときの相談先

契約してしまった、高額請求された——そんなときは、一人で抱えずに公的な窓口に相談できます。

消費者ホットライン「188(いやや!)」

局番なしの 188 に電話すると、お住まいの地域の消費生活センター等につながります。契約トラブルや高額請求について、専門の相談員に相談できます。相談は無料です。

訪問販売なら、クーリング・オフができる場合があります

業者が訪問してきて、その場で契約した場合などは、一定期間内であれば契約を解除できることがあります。適用されるかは契約の形態によって異なるため、まずは188に相談して確認してください。

⚠ 作業前でも、作業後でも、まず相談を

「もう契約したから」「もう作業が終わったから」とあきらめる必要はありません。状況によって取れる手段が変わるため、早めに相談することをおすすめします。

複数の業者を、料金と口コミで比較する

自分で1社ずつ探して条件を確認するのは大変です。複数社の見積もりをまとめて取れるサービスを使うと、料金と対応を一度に比べられます。

全国の遺品整理業者を、料金・口コミで無料比較する(みんなの遺品整理)

条件に合う業者を紹介してほしいとき

探す時間が取れない場合は、条件を伝えて紹介してもらう方法もあります。

条件に合う遺品整理業者を紹介してもらう(遺品整理110番)

先に費用の目安を知りたい方は「遺品整理の費用相場」へ

よくある質問

遺品整理業者に資格は必要ないのですか?
遺品整理業そのものを行うのに国家資格は必要ありません。ただし、家庭から出る不用品を回収・運搬するには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要で、買い取って再販するには古物商の許可が必要です。「業を営むのに資格は不要」でも「作業内容によって許可は必要」という点が重要です。
遺品整理士がいない業者は避けるべきですか?
必ずしもそうとは限りません。遺品整理士は民間資格であり、国家資格ではないためです。判断材料の一つとしては有効ですが、それよりも一般廃棄物収集運搬業の許可があるかどうかを優先して確認することをおすすめします。
許可があるかどうかは、どうやって確認すればいいですか?
まずは業者に直接聞くのが確実です。「一般廃棄物収集運搬業の許可はありますか。提携先の場合はどちらの会社ですか」と質問してください。あわせて、お住まいの市区町村の窓口やホームページで、許可業者の一覧が公開されていることもあります。
すでに契約してしまいましたが、解約できますか?
契約の形態によって、クーリング・オフなどの手段が使える場合があります。まずは消費者ホットライン188に電話して、状況を伝えて相談してください。相談は無料です。作業後であっても、あきらめずに相談することをおすすめします。
安い業者を選んでも大丈夫でしょうか?
安いこと自体は問題ではありませんが、なぜ安いのかが説明できる業者かどうかを見てください。許可の有無、見積書の内訳、追加料金の条件がはっきりしていれば、安くても問題ありません。逆にそこが曖昧なまま安い場合は、あとから上乗せされる可能性があります。
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参考にした情報
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律(一般廃棄物収集運搬業の許可について)/環境省
・古物営業法(古物商許可について)/警察庁
・消費者ホットライン「188」、訪問購入・不用品回収に関する相談事例/消費者庁・独立行政法人 国民生活センター
・遺品整理士の資格制度については、認定を行う民間団体の公表情報を参照しています。国家資格ではありません。
※ 制度の詳細や最新の内容は、各公的機関の公式情報をご確認ください。個別の判断は専門家にご相談ください。

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