遺品整理の料金は、間取りだけでは決まりません。同じ3LDKでも、物量や搬出のしやすさによって倍近く変わることがあります。相場を知らないまま1社だけに見積もりを取ると、それが高いのか安いのか判断できません。
このページでは、間取り別の費用の目安、なぜ金額が変わるのか、費用を抑える方法、そして費用は誰が払うのかまでをまとめました。見積もりを取る前に、判断の基準としてお使いください。
なお、ここに示す金額は各社が公開している料金表でよく見られる幅であり、公的な統計ではありません。実際の金額は現地を見てもらわないと確定しません。あくまで目安としてご覧ください。
作業人数と時間は、物量が標準的な場合の目安です。物が多い、ゴミが溜まっているといった場合は、これを大きく上回ることがあります。
| 間取り | 費用の目安 | 作業人数 | 作業時間 |
|---|---|---|---|
| 1R・1K | 3万〜8万円 | 1〜3名 | 1〜3時間 |
| 1DK | 5万〜12万円 | 2〜4名 | 2〜5時間 |
| 1LDK | 7万〜20万円 | 2〜5名 | 3〜7時間 |
| 2DK | 9万〜25万円 | 3〜6名 | 4〜9時間 |
| 2LDK | 12万〜30万円 | 4〜7名 | 4〜10時間 |
| 3DK | 15万〜40万円 | 5〜8名 | 5〜12時間 |
| 3LDK | 18万〜50万円 | 6〜10名 | 6〜14時間 |
| 4LDK以上 | 22万〜60万円以上 | 7〜12名 | 8時間〜2日 |
同じ3LDKでも「必要なものだけ残して、あとは処分」と「家財がほぼ手つかずで残っている」では、作業量がまったく違います。上限に近い金額になるのは、物量が多い場合だと考えてください。相場表はあくまで出発点で、金額を決めるのは物量です。
遺品整理の料金は、ほとんどが「人手」と「処分するゴミの量」で決まります。この2つが分かれば、見積もりの根拠を自分で検証できるようになります。
もっとも大きな要素です。処分品はトラックで運び、重さや量に応じた処分費がかかります。同じ間取りでも、物が2倍あれば処分費も運搬回数も増えます。
人件費は作業員1名あたりで計算されます。物量が多いほど人数と時間が必要になり、その分が積み上がります。
エレベーターの有無、階数、トラックを家の前に停められるか。これらは作業効率を大きく左右します。同じ物量でも、搬出が難しいと人手と時間が増えるため、金額が上がります。
見積書に何が書かれるのかを知っておくと、金額の妥当性を判断しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 人件費 | 作業員の費用。人数×時間で計算されます。多くの場合、料金の中で最も大きな割合を占めます |
| 車両費 | トラックの費用。物量が多いと往復回数が増え、その分加算されます |
| 処分費 | 回収した物を処分するための費用。量と種類で変わります |
| リサイクル料 | エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビは家電リサイクル法の対象で、別途費用がかかります |
| オプション | ハウスクリーニング、仏壇の供養、特殊清掃など。必要な場合のみ |
内訳が書かれず「遺品整理一式◯◯円」とだけ記載された見積書は、あとから追加請求が発生しても検証できません。上の項目ごとに金額が分かれているかを確認してください。
見積もりが想定より高い場合、たいていはこのどれかに当てはまっています。事前に把握しておくと、金額を聞いたときに納得できます。
2階以上でエレベーターがない場合、家具や家電を階段で下ろすことになります。人手も時間も増えるため、追加料金がかかるのが一般的です。
道が狭い、一方通行、駐車スペースがないといった場合、離れた場所から手作業で運ぶことになります。距離が長いほど作業時間が延びます。
押し入れや物置、屋根裏、庭にも物が残っていることがあります。見積もり時にすべて見てもらわないと、当日になって追加になります。
お部屋の状態によっては、通常の清掃では対応できず、専門の特殊清掃が必要になることがあります。この場合は別料金となり、金額も大きく変わります。
同じ作業でも、進め方によって金額は変わります。無理のない範囲でできることから試してみてください。
これが最も効果的です。料金体系は会社によって違うため、1社だけでは高いか安いか判断できません。2〜3社から取って比べるのが基本です。
着物・骨董・貴金属・カメラ・切手などは、買取の対象になることがあります。先に売れば、その分だけ処分する物量が減ります。処分費が下がり、売却代金も入るため、二重に効きます。
片付け業者にまとめて任せると、値段がつくはずのものまで処分されてしまうことがあります。処分と買取は分けて考えるのがおすすめです。
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明らかなゴミを先に捨てておく、貴重品を自分で仕分けておくだけでも、作業時間が減ります。ただし無理は禁物です。体力的にも精神的にも負担が大きい作業なので、できる範囲で構いません。
一部の家具を自治体の粗大ごみに出せば、その分の処分費が浮きます。ただし搬出は自分で行う必要があり、回収日も指定されるため、退去期限が迫っている場合には向きません。
年度末(3月前後)や連休前後は依頼が集中しやすく、日程の融通が利きにくくなります。急ぎでなければ、時期をずらすと調整しやすくなることがあります。
相続人が複数いる場合、ここでもめることがあります。着手する前に確認しておくと、あとのトラブルを防げます。
遺品整理の費用は、遺産を相続する人が負担するのが一般的です。相続人が複数いる場合は、誰がいくら負担するのかを、作業前に話し合っておくことをおすすめします。あとから「聞いていない」となりやすい部分です。
故人の口座は、金融機関が死亡を把握した時点で凍結されます。また、相続財産から支払うことが「相続を承認した」とみなされる可能性もあります。借金の有無がはっきりしない段階では、慎重に判断してください。
故人に借金がある可能性がある場合、遺品を処分・売却すると相続放棄ができなくなることがあります。相続放棄には「相続の開始を知った時から3か月以内」という期限もあります。心当たりがあるなら、着手する前に弁護士・司法書士にご相談ください。
金額の安さだけで選ぶと、あとから追加請求されることがあります。次の4点を確認してから契約してください。
物量を見ずに出された金額は、当日になって変わる可能性があります。実際に部屋を見てもらったうえでの金額かを確認しましょう。
口頭のみ、または「一式」だけの見積もりは避けてください。人件費・車両費・処分費などの内訳が記載されているかを確認します。
「どういう場合に、いくら追加になるのか」が明記されているかが重要です。ここが曖昧だと、当日に上乗せされても反論できません。
買取に対応している業者なら、その分を料金から差し引いてもらえることがあります。どの品をいくらで引き取るのかを明確にしてもらいましょう。
「今日決めてくれれば安くします」と即決を促す、書面を出さない、といった対応をする業者には、あとから高額請求されたという相談が消費生活センターに寄せられています。その場で判断せず、持ち帰って比較してください。
1社だけでは高いか安いか判断できません。無料で複数社の見積もりを取れるサービスを使うと、料金と対応の違いが一度に分かります。
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参考にした情報
金額の目安は、遺品整理業者が公開している料金表・費用解説ページを複数確認し、そこで示されている幅をもとにまとめています。公的な統計ではなく、民間事業者が公開している情報です。
・遺品整理の費用相場はいくら?間取り別の料金目安を解説
・遺品整理の費用相場まとめ!間取り別・地域別の料金や安くする方法とは?
・遺品整理の料金相場のリアル|株式会社きずな屋
・相続放棄・相続登記の制度について(法務省)/訪問購入・不用品回収に関する相談事例(国民生活センター)
※ 料金は業者・地域・時期によって変動します。最新の金額は各社にご確認ください。